Cat 建機研究所

建設機械に関してのお役立ち情報をご提供しています。

建機で除雪！

2017年9月12日

建機で除雪！【基本編】

除雪は冬場の重労働です。雪が多い地域はもちろん、たまの積雪でも、毎年除雪に苦労されている方も多いのではないでしょうか。雪の量や場所、新雪、圧雪、凍った雪など、場面によって除雪の方法はさまざまです。除雪を楽にする道具・機械を紹介します。

手作業での除雪

玄関先、庭、小規模なスペースなど、人力で除雪をする際の代表的なアイテムを紹介します。

雪ハネ（プラスチック製の雪かきスコップ）

雪ハネはジョンバーとも呼ばれ、新雪をすぐ近くに放り投げるためのアイテムです。ふわふわとした新雪を放り投げやすいよう、軽量で大きなスコップ部を備えています。

スノーダンプ

スノーダンプは、農具の箕（み）に取っ手をつけたような形状をしています。新雪からすこし重みのある雪まで対応でき、積もった雪を大量に移動させるための道具です。プラスチック製と金属製とがありますので、雪質や一度に運ぶ雪の量を基準に選ぶとよいでしょう。

スノープッシャー（雪押し）

スノープッシャーはラッセル、ハンドラッセルなどとも呼ばれる、雪を押しのけるための道具です。プラスチック製のもの、ブレード部に金属を使用しているもの、タイヤ付きのものなどがあります。

除雪機を使った除雪

広い敷地のある家、コンビニや小規模な店舗の駐車場や敷地周りの歩道など、人力ではちょっと大変だけど、乗用の除雪車両が必要というほどでもない、そんなスペースを除雪する際におすすめなのが動力付きの除雪機です。除雪の方法は大きく分けて二種類、スノープッシャーと同様、雪を押しのけるブレードタイプと、オーガで雪をかきこんでブロアで投雪するオーガタイプがあります。それぞれ、積雪量によって使い分けるといいでしょう。

ブレードタイプの除雪機

オーガタイプの除雪機

低積雪地に向く除雪機

積雪量が20cm～50cm程度の低積雪地にはブレードタイプか小型のオーガタイプの除雪機がおすすめです。ブレードタイプは新雪と溶けかけた雪の除雪に対応しています。15分で除雪できる目安の広さは、駐車場なら4、5台分です。小型のオーガタイプは、エンジンを動力とした小型のものが多く使われます。新雪から締まった雪まで対応でき、駐車場15台分程度の広さを目安にお使いください。

中積雪地に向く除雪機

積雪量が40cm～1m以内の中積雪地には、中型のオーガタイプの除雪機が使われます。中型クラスでは、新雪、締まった雪に加え、固まった雪にも対応できるものが多くなっています。動力はエンジンがメインですが、除雪をエンジンで、走行を電動で行うハイブリッドタイプもあり、取り回しやすくなっています。広さの目安は駐車場35台前後です。

高積雪地に向く除雪機

積雪量が70㎝以上ある高積雪地では、大型のオーガタイプが使われます。広さの目安は駐車場35台前後と中型と変わりませんが、除雪高さが大きいことと、深い積雪の段切り用にオーガの角度を調節できるなどの機能が追加されています。

建機を使った除雪

普段工事や農作業に使っている建機は、広い範囲の積雪や大量の雪、頻繁な除雪にも活躍します。除雪に使われる代表的な建機について紹介しましょう。

記載の建機で公道走行・除雪作業には大型特殊車両もしくは小型特殊車両の車検取得が必要であり、大型特殊車両を運転するためには大型特殊自動車免許証、小型特殊車両を運転するためには普通自動車免許などが必要です。同時に作業するための車両系建設機械技能講習修了証が必要となります。

スキッドステアローダ・コンパクトトラックローダ

さまざまな作業に活躍するスキッドステアローダ、コンパクトトラックローダ。豊富な種類のアタッチメントがありますが、スノー・ブロアやブレード系のアタッチメントを装着することで、除雪にも活躍してくれます。小規模な範囲の除雪に適しています。

ホイールローダ

ミニホイールローダ

ホイールローダ

ホイールローダは駐車場の除雪や道路の除雪に活躍します。ミニホイルローダは駐車場や小さな敷地など、小規模の除雪には適しています。雪をバケットで隅の方に押し出し、積み上げるタイプの除雪に活躍します。中・大型ホイールローダはバケットでの作業だけではなくアングリングプラウに付け替えて、道路外へ雪を押し出す作業などが可能です。