Cat 建機 研究所
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建機の基本
2017年4月24日
油圧ショベルの基本
得意な作業や必要な免許など
建設機械といえば油圧ショベルを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。建機のなかでも油圧ショベルは汎用性が高く、さまざまな用途で使用される代表的な機械で、呼び名も「ユンボ」「バックホー」「ショベルカー」など様々です。今回は油圧ショベルの基本について紹介します。
油圧ショベルの特徴
油圧ショベルは、主に掘削や、積込といった土木作業用途に使用されます。土木作業のほか、アタッチメントを交換することで、ビルの解体や林業、農業の現場など、作業の幅が広がります。
油圧ショベルの得意とする作業
油圧ショベルは以下のような作業を得意としています。
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- 掘削作業
- 土木工事や農林業などで「土を掘る」作業に油圧ショベルを使用することができます。油圧ショベルの使い方として最も一般的なものといえるでしょう。
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- 積込作業
- 掘削した土をダンプカーやトラックなどに積込む際にも油圧ショベルが活躍します。「土を掘り、土を運ぶ」という一連の土木作業の流れで油圧ショベルを使用することが可能です。
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- 破砕、選別作業
- 通常、油圧ショベルには土を掘るためのバケットがついていますが、バケットの部分を別のアタッチメントに変えることで解体工事等での破砕作業や、産業廃棄物処理プラント等での選別作業なども行うことができます。
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- 整地、法面整備作業
- 下部走行体(キャタピラー)前方にブレード(排土板)と呼ばれる部品を装着することで、土地を平らにならす整地作業や、バケットで法面を整備する作業を行う事ができます。
油圧ショベルの種類
油圧ショベルは用途に応じて、さまざまな大きさや仕様のものがあります。
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- サイズ
- 機体重量6トン以下またはバケット容量が0.25㎥未満のものが、「ミニ油圧ショベル」と呼ばれています。道路工事や農作業、狭い現場で使用されます。ミニ油圧ショベルより大きなサイズには、中型油圧ショベルや、大型油圧ショベルなどがあります。
バケット容量については、「コンマ5」や「コンマ9」という呼び方をすることがありますが、これはバケット容量がそれぞれ「0.5㎥」、「0.9㎥」という意味です。
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- タイプ
- 標準機にくらべて、車体後方の旋回半径が小さく、狭いスペースでも作業ができる機種が「超小旋回機」、「後方超小旋回機」です。市街地などの道路工事などで活躍します。
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- その他特殊仕様機
- バケットを専用のアタッチメントに交換したり、ブーム・アームと呼ばれる作業装置を特殊な仕様に変えることで、ビルの解体や林業、産業廃棄物の分別などが可能になります。その他にも、災害時に分割して運べる分割ラジコン仕様機や狭いトンネル内での作業を可能にしたトンネル仕様機など、さまざまな仕様があります。
解体仕様機
油圧ショベルの基本構造と各部名称
油圧ショベルは掘削や解体など大きな力を必要とする場合に用いられます。油圧ショベルはエンジンで油圧ポンプを回すことで発生する油圧を利用し、大きな力を生み出します。油圧ショベルの走行、旋回、掘削などのあらゆる作業は、この油圧の力で行われています。
油圧ショベルの構造を大きく分けると、以下の3つに分類できます。
- 作業装置:バケットを駆動して仕事をする部分。油圧シリンダやアーム、ブーム、バケットなど、実際に作業を行う装置です。
- 上部旋回体:エンジンや運転席、油圧制御装置などが搭載されています。
- 下部走行体:走行用クローラのある部分。足回りの走行装置です。一般的にキャタピラー(無限軌道)とも呼ばれています。
足回り
油圧ショベルのアタッチメントの種類
掘削用途で使用する場合とは別に、解体や産廃処理、林業作業などに使用する際には、標準機で装備されているバケットのかわりにアタッチメントを装備します。アタッチメントの種類は、以下のようなものがあります。
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- バケットの種類
- 通常のバケットよりも平たくなっている法面バケットや、バケットに小さな穴が開いているタイプのものなどがあります。大きな石と小さな土砂を分別したり、川底の土砂をすくい取るような用途で使用されます。
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- 機械式アタッチメント
- バケットシリンダの伸縮を利用してアタッチメントを作動させます。例えば「フォーク」と呼ばれるアタッチメントはものをつかめるので、主に解体工事などでの破砕物の選別・トラック積込作業や、道路のアスファルトを剥がしたりする際に用いられます。
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- 油圧式アタッチメント
- 油圧により大きな力で掴む、打撃する、破砕・切断する事ができます。主な用途としては、コンクリート基礎の破砕などが挙げられます。
バケット
油圧ショベルの運転に必要な免許
油圧ショベルの運転に必要な資格はあるのでしょうか?
仕事で油圧ショベルを使用する際は労働安全衛生法上、「車両系建設機械運転技能講習」の受講が必要です。油圧ショベルは大きな力でいろいろな作業を簡単に行える一方で、使い方を誤ると大きなけがや事故につながる可能性があります。ちょっとした作業を行う場合でも、必ず運転技能講習を受けて、安全に使用してください。(キャタピラー教習所はこちら)
油圧ショベルは応用次第で使い方さまざま
油圧ショベルは掘削作業だけでなく、さまざまな用途に使用できることがおわかりいただけたのではないでしょうか。土木、解体作業、林業などにおいて抜群の力を発揮する油圧ショベルは、安全に使用すれば作業がはかどる文明の利器です。必要な運転技能講習を受けて、大いに活用したいものですね。
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